LLM性能評価

20260916-デバッグ評価-ThinkingOFF

LLMデバッグ担当を決め直すため、gpt-oss:120b と Qwen3.8(NVFP4・8bit)を、適切な設定と整えた依頼で測り直した記録です。Qwen3.8 bf16 は後日対応とし、今回は測っていません。

0. サマリ

ふゆきさんへ: 3モデルとも、正解はすべて「指摘なし」が答えの本で取ったもので、欠陥を見つけて正解した本はありません。成績だけで並べると 8bit、NVFP4、gpt-oss の順です。

モデル 正解 要検討 不正解 採点不能 見つけるべき欠陥8件の検出 作り直した4本の誤った指摘
Qwen3.8 8bit 4 2 4 1 部分的に1(ほかに一覧外の正しい指摘1) 2
Qwen3.8 NVFP4 4 1 5 1 0 0
gpt-oss:120b 4 0 6 1 0 4
モデル 作り直した4本の所要時間合計 最長の1本 必要だった出力枠 読み込み時のメモリ
Qwen3.8 8bit 約1,053秒 397.2秒(Alexa) 8,192 で全件書き切り(最大7,014トークン使用) サーバー使用約28.6GB、空き56%
Qwen3.8 NVFP4 約367秒 151.3秒(Alexa) 8,192 で全件書き切り(最大7,070トークン使用) 重み約18GB
gpt-oss:120b 約702秒 284.9秒(Alexa) 20,000 まで広げて全件書き切り(最大16,737トークン使用) 固定メモリ約66GB、空き12〜15%

1. LLM の設定

ふゆきさんへ: 本番の出力枠 4,096 は、整えた依頼に対して小さすぎます。特に gpt-oss は、このままでは今回の4本のどれにも回答を返せません。

1-1. 対象モデル
キー モデル 実行基盤 重みの大きさ
gptoss gpt-oss:120b Ollama(11434) 65,369,818,941 バイト
nvfp4 qwen3.8:27b-mlx(NVFP4) Ollama(11434) 18,174,721,847 バイト
q8 mlx-community/Qwen3.8-27B-8bit MLX mlx_lm.server(11436) 30,064,771,072 バイト
bf16 mlx-community/Qwen3.8-27B-bf16 MLX mlx_lm.server(11436) 54,760,833,024 バイト(今回対象外)
1-2. 本番の設定(2026-09-16 時点の実物)
1-3. 測定で使った設定
測定 モデル コンテキスト 出力枠 その他
元の7本 3モデル 32,768(8bit は MLX のため指定不可) 8,192 thinking off、temperature 0、top_p 1、各1回、判定マーカー指示なし
作り直した4本 NVFP4 65,536 8,192 本番と同じ判定マーカー指示あり、上限3600秒
作り直した4本 8bit MLX のため指定不可 8,192 同上
作り直した4本 gpt-oss 65,536 → 32,768 8,192 → 16,384 → 20,000 同上。本文が空・打ち切りのたびに広げた
1-4. 実測から分かった適切な設定

2. テスト項目

ふゆきさんへ: 過去に Codex が実際に投げたデバッグ依頼11本を使いました。そのうちコードも差分も無かった4本は、LLM が確かめようのない依頼だったため、当時のコードを貼って作り直しました。

2-1. 項目の選び方
2-2. 欠陥を見つける本
mox_law_v2
alexa_handoff_initial
mox_law_initial_retry(作り直し)
skm_phase5_compact_retry(作り直し)
alexa_weather_initial_retry(作り直し)
smartphone_axis_initial
2-3. 指摘なし・誤指摘しないことが答えの本
mox_law_v3
airscope_led_initial
airscope_led_review2
codex_control_same_turn_retry
every_golf_serigaya_recovery_retry(作り直し)
2-4. 評価から外した4本(コード無し)

3. テスト結果

ふゆきさんへ: 判定は「正解・要検討・不正解・採点不能」の4つです。所要時間は回答1本の実時間で、各モデルの最初の1本はモデルの読み込み時間を含みます(MLX は読み込み時間を分けて測れません)。

3-1. 判定の意味
3-2. 11本の判定と所要時間
テスト 答え gpt-oss NVFP4 8bit
mox_law_v2 欠陥2件 不正解 / 35.8秒 / 2,405 不正解 / 38.7秒 / 2,123 不正解 / 6.4秒 / 4
alexa_handoff_initial 欠陥1件 不正解 / 28.4秒 / 1,526 不正解 / 45.6秒 / 1,921 不正解 / 75.5秒 / 1,225
mox_law_initial_retry 欠陥3件 不正解 / 144.0秒 / 6,596 不正解 / 38.3秒 / 41 不正解 / 161.3秒 / 2,706
skm_phase5_compact_retry 欠陥1件 不正解 / 184.8秒 / 7,721 不正解 / 115.8秒 / 3,772 不正解 / 393.6秒 / 6,611
alexa_weather_initial_retry 欠陥1件 不正解 / 284.9秒 / 16,737 不正解 / 151.3秒 / 7,070 要検討 / 397.2秒 / 7,014
smartphone_axis_initial 不明 採点不能 / 66.3秒 / 4,631 採点不能 / 34.5秒 / 1,846 採点不能 / 90.5秒 / 1,813
mox_law_v3 指摘なし 正解 / 9.2秒 / 608 正解 / 7.3秒 / 283 正解 / 2.3秒 / 4
airscope_led_review2 OK 正解 / 8.8秒 / 585 正解 / 5.1秒 / 175 正解 / 12.3秒 / 211
every_golf_serigaya_recovery_retry 欠陥なし 正解 / 87.8秒 / 5,209 正解 / 62.2秒 / 2,113 正解 / 100.8秒 / 1,451
airscope_led_initial 誤BLOCKERなし 不正解 / 35.3秒 / 2,455 正解 / 8.5秒 / 289 正解 / 30.1秒 / 559
codex_control_same_turn_retry 追加指摘なし 正解 / 53.3秒 / 3,649 要検討 / 39.6秒 / 2,207 要検討 / 339.1秒 / 6,800

表の値は「判定 / 所要時間 / 出力トークン数」です。

3-3. 各モデルの回答の中身(要点)
gpt-oss:120b
Qwen3.8 NVFP4
Qwen3.8 8bit

4. Claude による各モデルの評価

ふゆきさんへ: どのモデルも、見つけるべき欠陥8件のうち完全に挙げたものは0件です。単独でデバッグを任せられる水準には届いていません。

1位 Qwen3.8 8bit
2位 Qwen3.8 NVFP4
3位 gpt-oss:120b
重み付けで変わる点

5. テスト運営の問題と、Claude の不手際で失った時間

ふゆきさんへ: 前任セッションと今回のセッションで、Claude の不手際によりふゆきさんをお待たせし、測定をやり直しました。

5-1. 前任セッション(2026-09-16 日中、引き継ぎ書第5章より)
5-2. 今回のセッション(2026-09-16 夜〜17)

6. 依頼文の品質について分かったこと

ふゆきさんへ: 過去11本のうち4本はコードも差分も無く、ルール正本の7項目を満たす依頼は1本もありませんでした。

7. 本番設定との差と影響

ふゆきさんへ: 今の本番設定のままでは、整えた依頼に対して gpt-oss の回答は返りません。

8. 採点基準と、この評価の限界

9. 未実施の項目と次回への申し送り

10. 再現手順と後片付け

ふゆきさんへ: 同じ条件で測り直すための手順と、後片付けのビフォア・アフターは、リポジトリ内の2つの資料にまとめました。

10-1. 後片付けの要点
対象 ビフォア アフター
11434 Ollama PID 1167、モデル読み込みなし PID 1167、モデル読み込みなし
11435 Alexa PID 869 PID 869(操作なし)
11436 MLX 中央キュー配下の bf16 サーバー PID 67454 が待ち受け 待ち受けなし。中央キューが次の依頼で自分で立ち上げ直す
codex_control_lab HEAD 97ca15f9、出力枠などの設定値 HEAD・設定値とも同じ(未コミット変更は測定前の09-15から存在)
mox_system 製品コード セッション開始時の変更状態 同じ(今回の変更なし)

20260916-デバッグ評価-ThinkingON

thinking OFF の測定(20260916-ThinkingOFF)と同じ11本を、thinking ON で測り直した記録です。コンテキストは各モデルの上限、出力枠は大きめにとりました。系統B(分割の比較)は保留、Qwen3.8 bf16 は後日対応のため、今回は測っていません。

0. サマリ

ふゆきさんへ: gpt-oss は thinking ON にすると、11本の合計時間が短くなり、判定も良くなりました。NVFP4 は判定がほぼ変わらず、時間が大きく伸びました。8bit は MLX サーバーが生成の途中で落ち続け、測定できませんでした。

0-1. thinking ON の結果
モデル 正解 要検討 不正解 時間切れ・停止 採点不能 見つけるべき欠陥8件の検出 11本の所要時間
gpt-oss:120b 5 1 4 0 1 部分的に1(mox_law_v2 の改行で見逃す欠陥) 678秒(11分18秒)
Qwen3.8 NVFP4 4 1 4 時間切れ1 1 0(ほかに一覧外の正しい指摘1) 6,079秒(1時間41分19秒。時間切れの3600秒を含む)
Qwen3.8 8bit 1 0 0 サーバー停止5 0 測定できず 測定できず(残り5本は打ち切り)
0-2. thinking OFF との比較
モデル 判定(OFF → ON) 11本の所要時間(OFF → ON) 最大の出力トークン(OFF → ON)
gpt-oss:120b 正解4・不正解6・採点不能1 → 正解5・要検討1・不正解4・採点不能1 939秒(15分39秒) → 678秒(11分18秒) 16,737 → 12,549
Qwen3.8 NVFP4 正解4・要検討1・不正解5・採点不能1 → 正解4・要検討1・不正解4・時間切れ1・採点不能1 547秒(9分7秒) → 6,079秒(1時間41分19秒) 7,070 → 31,850
Qwen3.8 8bit 正解4・要検討2・不正解4・採点不能1 → 正解1・サーバー停止5・打ち切り5 1,609秒(26分49秒) → 測定できず 7,014 → 3,627(回答できた1本のみ)

NVFP4 は、時間切れの1本を除いた10本で比べると、OFF 395秒(6分35秒) → ON 2,479秒(41分19秒)で、約6.3倍です。

1. LLM の設定

ふゆきさんへ: 「コンテキストは各モデルの上限、出力枠は大きめ、予備実行で枠を決める工程は省く」という方針で設定しました。上限の値は、この環境の実物で確かめたものです。

1-1. thinking ON で使った設定
モデル コンテキスト 確認元 出力枠 thinking の指定
gpt-oss:120b 131,072 ollama show の context length 116,326 think: true(強さは指定なし。テンプレート4〜9行により medium)
Qwen3.8 NVFP4 262,144 ollama show の context length 246,605 think: true
Qwen3.8 8bit 262,144(MLX は指定する起動引数が無い) config.json 121行 max_position_embeddings 246,594 依頼ごとに chat_template_kwargs.enable_thinking: true
1-2. 使ったメモリ

2. テスト項目

ふゆきさんへ: thinking OFF と同じ11本を使いました。各本の内容、見つけるべき欠陥、選んだ理由は、thinking OFF の記録の第2章にあります。

3. テスト結果

ふゆきさんへ: 判定の基準は thinking OFF と同じです。所要時間は回答1本の実時間で、各モデルの最初の1本(airscope_led_review2)はモデルの読み込み時間を含みます。

3-1. 判定の意味
3-2. 11本の判定と所要時間(thinking ON)
テスト 答え gpt-oss NVFP4 8bit
mox_law_v2 欠陥2件 要検討 / 26.3秒 / 1,725 不正解 / 394.0秒 / 24,660 サーバー停止(約8分50秒)
alexa_handoff_initial 欠陥1件 不正解 / 27.2秒 / 1,448 不正解 / 122.0秒 / 6,261 打ち切り
mox_law_initial_retry 欠陥3件 不正解 / 46.0秒 / 2,613 不正解 / 368.8秒 / 20,688 打ち切り
skm_phase5_compact_retry 欠陥1件 不正解 / 141.2秒 / 7,969 不正解 / 631.4秒 / 31,850 打ち切り
alexa_weather_initial_retry 欠陥1件 不正解 / 208.4秒 / 12,549 時間切れ / 3600秒 打ち切り
smartphone_axis_initial 不明 採点不能 / 52.3秒 / 3,659 採点不能 / 135.0秒 / 7,095 サーバー停止(約8分50秒)
mox_law_v3 指摘なし 正解 / 8.4秒 / 542 正解 / 26.1秒 / 1,633 サーバー停止
airscope_led_review2 OK 正解 / 50.5秒 / 440 正解 / 26.8秒 / 1,098 正解 / 178.3秒 / 3,627
every_golf_serigaya_recovery_retry 欠陥なし 正解 / 43.2秒 / 2,226 正解 / 563.6秒 / 17,674 打ち切り
airscope_led_initial 誤BLOCKERなし 正解 / 26.3秒 / 1,810 正解 / 59.1秒 / 3,138 サーバー停止(約8分50秒)
codex_control_same_turn_retry 追加指摘なし 正解 / 48.2秒 / 3,294 要検討 / 152.3秒 / 8,430 サーバー停止(約8分50秒)

表の値は「判定 / 所要時間 / 出力トークン数」です。出力トークン数は思考の分を含みます。8bit の経緯は第5章にあります。

3-3. thinking OFF から判定が変わった本
モデル テスト OFF ON 変わった点
gpt-oss mox_law_v2 不正解 要検討 見つけるべき2件のうち「改行で分けると見逃す」を入力例つきで挙げた。
gpt-oss airscope_led_initial 不正解 正解 貼られていない定義を推測した BLOCKER を出さなくなった。
NVFP4 alexa_weather_initial_retry 不正解 時間切れ 3600秒以内に回答が返らなかった。

この表は、判定が変わった本の全量です。ほかの本は OFF と同じ判定です(8bit を除く)。

3-4. 各モデルの回答の中身(要点)
gpt-oss:120b
Qwen3.8 NVFP4
Qwen3.8 8bit
3-5. 思考の中身の確認

答えが思考の中にだけ書かれていないかを確かめるため、思考の文章も書き出して確認しました。

この確認は NVFP4 の上記3本だけで、全量ではありません。gpt-oss の思考は、回答本文の採点に必要な範囲でしか読んでいません。思考の文章は answers_thinking_on/ の各ファイルの末尾にあります。

4. Claude による各モデルの評価

ふゆきさんへ: thinking ON でも、見つけるべき欠陥8件を完全に挙げたモデルはありません。単独でデバッグを任せられる水準には届いていません。

1位 gpt-oss:120b(thinking ON)
2位 Qwen3.8 NVFP4(thinking ON)
3位 Qwen3.8 8bit(thinking ON)
thinking OFF の評価との関係

5. 8bit の thinking ON で試したことと、結果が得られなかった経緯

ふゆきさんへ: 8bit は3回試し、回答が得られたのは1本目の airscope_led_review2 だけでした。生成を始めて約8分50秒で MLX サーバーが落ちることが続いたため、ふゆきさんの判断で打ち切りました。

5-1. 試行1(11:14〜11:17): 思考の文章が取れなかった
5-2. 試行2(11:18〜12:57): 同じサーバーで2本目を流すと落ちた
5-3. 試行3(13:09〜14:09): 1本ごとにサーバーを起動し直した
テスト 開始 打ち切り 経過
airscope_led_initial 13:33:32 13:42:22 約8分50秒
smartphone_axis_initial 13:42:27 13:51:18 約8分51秒
codex_control_same_turn_retry 13:51:23 14:00:13 約8分50秒
mox_law_v2 14:00:19 14:09:09 約8分50秒

この表は、自動打ち切りが働いた本の全量です。ログは10秒ごとに見ているため、実際に落ちた時刻は最大10秒早い可能性があります。

5-4. 打ち切り
5-5. 分かったことと、分かっていないこと

6. テスト運営の問題と、Claude の不手際で失った時間

ふゆきさんへ: 今回のセッションでも、Claude の不手際によりふゆきさんのお手を煩わせ、時間を失いました。

7. 依頼文の品質について分かったこと

ふゆきさんへ: thinking OFF の記録の第6章と同じです。thinking ON で新たに分かったことはありません。

8. 本番設定との差と影響

ふゆきさんへ: 本番の出力枠 4,096 と待ち時間600秒のままでは、thinking ON の回答が返らない本があります。

9. 採点基準と、この評価の限界

10. 未実施の項目と次回への申し送り

11. 再現手順と後片付け

ふゆきさんへ: 同じ条件で測り直すためのコマンドと、後片付けの結果です。

11-1. 再現手順
11-2. 後片付けの結果(2026-09-17 14時台に確認)
対象 測定前 測定後
11434 Ollama モデル読み込みなし モデル読み込みなし(各モデルの終了時にアンロード)
11435 Alexa PID 869(09-16 の記録) PID 869(操作なし)
11436 MLX 待ち受けなし 待ち受けなし(測定で起動したサーバーはすべて終了)
中央キュー qwen-shared.py PID 46674(9月15日起動) PID 46674(操作なし)
codex_control_lab 未コミット変更あり(測定前の09-15から存在) 同じ(今回の編集なし)
mox_system セッション開始時の変更状態 同じ。増えたのは評価フォルダの中身だけ
打ち切り用ファイル 無し 無し(ふゆきさんが削除)

20260916-デバッグ評価-Haiku

thinking OFF・thinking ON と同じ11本のデバッグ依頼を、Claude Haiku に回答させた参考記録です。ローカルの LLM とは呼び出し方も設定も揃えられていないため、比較は参考値です。どこが揃っていないかは第1章に並べました。

0. サマリ

ふゆきさんへ: Haiku の判定の数は gpt-oss(thinking ON)と同じで、見つけた欠陥も同じ1件でした。誤った BLOCKER は出しませんでしたが、判定マーカーを求めた4本のうち3本でマーカーを付けておらず、本番の経路ではその3本の回答が弾かれます。

モデル 正解 要検討 不正解 時間切れ・停止 採点不能 見つけるべき欠陥8件の検出 作り直した4本の誤った指摘 判定マーカーの欠落(4本中)
Claude Haiku(参考) 5 1 4 0 1 部分的に1(mox_law_v2 の改行で見逃す欠陥) 0 3
gpt-oss:120b(thinking ON) 5 1 4 0 1 部分的に1(同じ欠陥) 3 0
モデル 11本の所要時間の合計 1本の最短〜最長 全本がそろうまでの実時間
Claude Haiku(参考) 931秒(15分31秒) 29.1〜169.2秒 約2分49秒(11本を並行で実行)
gpt-oss:120b(thinking ON) 678秒(11分18秒) 8.4〜208.4秒 11分19秒(1本ずつ順に実行)

Haiku の所要時間は、サブエージェントの起動から完了までで、依頼ファイルの読み込みを含みます。ローカルの LLM の「1回答の応答時間」とはそのまま比べられません。

1. LLM の設定

ふゆきさんへ: この Mac には Anthropic の API キーが設定されていなかったため、測定ハーネスから API を直接呼べませんでした。代わりに Claude Code のサブエージェントを Haiku で起動して回答させたため、下の表のとおり、揃えられない条件があります。

1-1. thinking OFF・thinking ON・Haiku の条件の違い
項目 thinking OFF thinking ON Claude Haiku(参考)
実行場所 この Mac(ローカル) この Mac(ローカル) Anthropic のクラウド
呼び出し方 runner.py から Ollama・MLX の API を直接 同左 Claude Code のサブエージェント(model: haiku)
依頼の渡し方 依頼ファイルの本文をそのまま送信 同左 依頼ファイルのパスを渡し、Read で読ませた
道具の使用 なし なし 依頼ファイルの Read だけ(全本とも2回)
コンテキスト 32,768〜65,536(8bit は指定不可) 各モデルの上限 指定できない
出力枠 8,192〜20,000 コンテキスト − 最大入力 指定できない
thinking off on(gpt-oss は medium) 指定していない
temperature・top_p 0・1 0・1 指定できない
判定マーカー指示 作り直した4本だけ末尾に付けた 同左 作り直した4本だけ「末尾に付いているものとして従う」と指示した
所要時間の測り方 1回答の応答時間 同左 サブエージェントの起動から完了まで
トークン数 出力トークン数 出力トークン数(思考を含む) サブエージェント全体の使用量(入力を含む)
実行の順序 1本ずつ 1本ずつ 11本を並行
回数 各1回 各1回 各1回
1-2. Haiku に渡した指示

2. テスト項目

ふゆきさんへ: thinking OFF・thinking ON と同じ11本です。各本の内容と見つけるべき欠陥は、thinking OFF の記録の第2章にあります。

3. テスト結果

ふゆきさんへ: 判定の基準は thinking OFF・thinking ON と同じです。回答の主張は依頼文と突き合わせてから判定しました。

3-1. 判定の意味
3-2. Haiku の11本の判定と所要時間
テスト 答え 判定 所要時間 トークン(全体) 判定マーカー
mox_law_v2 欠陥2件 要検討 49.9秒 36,818 指示なしの本
alexa_handoff_initial 欠陥1件 不正解 83.1秒 44,385 指示なしの本
mox_law_initial_retry 欠陥3件 不正解 169.2秒 55,616 なし
skm_phase5_compact_retry 欠陥1件 不正解 110.1秒 60,380 なし
alexa_weather_initial_retry 欠陥1件 不正解 138.1秒 60,373 なし
smartphone_axis_initial 不明 採点不能 35.5秒 34,229 指示なしの本
mox_law_v3 指摘なし 正解 38.2秒 33,698 指示なしの本
airscope_led_review2 OK 正解 29.1秒 32,988 指示なしの本
every_golf_serigaya_recovery_retry 欠陥なし 正解 129.8秒 54,844 あり(PASS)
airscope_led_initial 誤BLOCKERなし 正解 37.6秒 34,308 指示なしの本
codex_control_same_turn_retry 追加指摘なし 正解 110.4秒 42,708 指示なしの本
3-3. 本ごとの判定の横並び(thinking OFF・thinking ON・Haiku)
テスト 答え gpt-oss OFF gpt-oss ON NVFP4 OFF NVFP4 ON 8bit OFF 8bit ON Haiku
mox_law_v2 欠陥2件 不正解 要検討 不正解 不正解 不正解 停止 要検討
alexa_handoff_initial 欠陥1件 不正解 不正解 不正解 不正解 不正解 打ち切り 不正解
mox_law_initial_retry 欠陥3件 不正解 不正解 不正解 不正解 不正解 打ち切り 不正解
skm_phase5_compact_retry 欠陥1件 不正解 不正解 不正解 不正解 不正解 打ち切り 不正解
alexa_weather_initial_retry 欠陥1件 不正解 不正解 不正解 時間切れ 要検討 打ち切り 不正解
smartphone_axis_initial 不明 採点不能 採点不能 採点不能 採点不能 採点不能 停止 採点不能
mox_law_v3 指摘なし 正解 正解 正解 正解 正解 停止 正解
airscope_led_review2 OK 正解 正解 正解 正解 正解 正解 正解
every_golf_serigaya_recovery_retry 欠陥なし 正解 正解 正解 正解 正解 打ち切り 正解
airscope_led_initial 誤BLOCKERなし 不正解 正解 正解 正解 正解 停止 正解
codex_control_same_turn_retry 追加指摘なし 正解 正解 要検討 要検討 要検討 停止 正解

「停止」は MLX サーバーが生成の途中で落ちた本、「打ち切り」は 8bit の thinking ON を打ち切ったため流さなかった本です(thinking ON の記録の第5章)。

3-4. Haiku の回答の中身(要点)

4. Claude による評価

ふゆきさんへ: Haiku も、見つけるべき欠陥8件を完全に挙げた本はありません。単独でデバッグを任せられる水準には届いていません。

gpt-oss(thinking ON)と比べて良い点
gpt-oss(thinking ON)と比べて劣る点
位置づけ

5. 条件の違いと、この比較の限界

6. テスト運営の問題

7. 再現手順

8. thinking OFF・thinking ON・Haiku のサマリ

ふゆきさんへ: 3つの記録の結果を1つの表にまとめました。Haiku は条件が揃っていない参考値です。

モデル・条件 実行場所 正解 要検討 不正解 時間切れ・停止・打ち切り 採点不能 見つけるべき欠陥8件の検出 作り直した4本の誤った指摘 11本の所要時間
gpt-oss:120b(thinking OFF) ローカル 4 0 6 0 1 0 4 939秒(15分39秒)
gpt-oss:120b(thinking ON) ローカル 5 1 4 0 1 部分的に1 3 678秒(11分18秒)
Qwen3.8 NVFP4(thinking OFF) ローカル 4 1 5 0 1 0 0 547秒(9分7秒)
Qwen3.8 NVFP4(thinking ON) ローカル 4 1 4 時間切れ1 1 0(一覧外の正しい指摘1) 1(軽い読み違い) 6,079秒(1時間41分19秒。時間切れ3600秒を含む)
Qwen3.8 8bit(thinking OFF) ローカル 4 2 4 0 1 部分的に1(一覧外の正しい指摘1) 2 1,609秒(26分49秒)
Qwen3.8 8bit(thinking ON) ローカル 1 0 0 停止5・打ち切り5 0 測定できず 測定できず 測定できず
Claude Haiku(参考) クラウド 5 1 4 0 1 部分的に1 0 931秒(15分31秒。並行実行で実時間約2分49秒)

9. 重みを付けた総合順位(正解率40%・コスト30%・速度30%)

ふゆきさんへ: ふゆきさんが決めた比率(正解率40%・コスト30%・速度30%)で点数を付けました。コストには LLM の利用料だけでなく、LLM の回答が悪いときにエージェントが行う確認・再手配・やり直しの手間を含めています。この手間の重みは Claude が置いた仮定で、実測ではありません。

9-1. 順位
順位 モデル・条件 正解率(40%) コスト(30%) 速度(30%) 合計
1 Qwen3.8 NVFP4(thinking OFF) 45点 87.5点 100点 74.3点
2 gpt-oss:120b(thinking ON) 55点 87.5点 80.7点 72.5点
3 Claude Haiku(参考) 55点 100点 58.8点 69.6点
4 Qwen3.8 8bit(thinking OFF) 50点 91.3点 34.0点 57.6点
5 gpt-oss:120b(thinking OFF) 40点 75.0点 58.3点 56.0点
6 Qwen3.8 NVFP4(thinking ON) 45点 80.8点 9.0点 44.9点
7 Qwen3.8 8bit(thinking ON) 10点 61.8点 0点 22.5点

合計 = 正解率 × 0.4 + コスト × 0.3 + 速度 × 0.3。各項目は100点満点です。

9-2. 正解率の付け方
9-3. コストの付け方

LLM がデバッグ結果を返した後、Codex などのエージェントはその結果を確かめ、必要なら依頼を出し直し、見逃しがあれば後でやり直します。この手間を「手戻り」として数え、コストの点数にしました。

モデル・条件 誤った指摘(作り直した4本) 回答なし 見逃し(8件中) 手戻りの単位数 コストの点数
Claude Haiku(参考) 0 0 7 21 100点
Qwen3.8 8bit(thinking OFF) 2 0 7 23 91.3点
gpt-oss:120b(thinking ON) 3 0 7 24 87.5点
Qwen3.8 NVFP4(thinking OFF) 0 0 8 24 87.5点
Qwen3.8 NVFP4(thinking ON) 1 1 8 26 80.8点
gpt-oss:120b(thinking OFF) 4 0 8 28 75.0点
Qwen3.8 8bit(thinking ON) 測定できず(0として計算) 10 8 34 61.8点

この表は7つのモデル・条件の全量です。見逃しの「7」は、見つけるべき8件のうち部分的に1件を挙げた分を検出として数えたものです。

9-4. 誤った指摘の数え方
9-5. 速度の付け方
9-6. 仮定で順位が変わるところ

10. 完走したテストから分かった、各モデルの推奨設定

ふゆきさんへ: 11本を最後まで流せたモデル・条件について、実測した入力・出力・時間・メモリから、動かすときの設定をまとめました。数値は今回の11本の実測に基づくもので、もっと大きな依頼では足りない可能性があります。

10-1. 設定の一覧
モデル・条件 実行基盤 thinking の指定 コンテキスト 出力枠 1回答の待ち時間の上限 メモリ(実測)
gpt-oss:120b(thinking ON) Ollama 11434 think: true(強さ指定なし = medium) 32,768 以上(必要量の実測最大 25,120)。131,072 で完走を確認 16,384 以上(実測最大 12,549) 600秒で足りる(実測最長 208.4秒) 131,072 で読み込み後の空き23%
gpt-oss:120b(thinking OFF) Ollama 11434 think: false 32,768(65,536 では空き12〜15%になり、Claude Code がバックグラウンド処理を止めた) 20,000 以上(off でも内部推論に使う。実測最大 16,737) 600秒で足りる(実測最長 284.9秒) 空き12〜15%(65,536 のとき)
Qwen3.8 NVFP4(thinking OFF) Ollama 11434 think: false 32,768 以上(必要量の実測最大 20,264) 12,000 程度(8,192 で書き切ったが実測最大 7,070 で余裕が小さい) 600秒で足りる(実測最長 151.3秒) 重み約18GB
Qwen3.8 NVFP4(thinking ON) Ollama 11434 think: true 65,536 以上(必要量の実測最大 47,387)。262,144 で動作を確認 40,000 以上(実測最大 31,850) 600秒では足りない(skm_phase5_compact_retry 631.4秒、alexa_weather_initial_retry は3600秒でも返らず) 262,144 で読み込み後の空き75%
Qwen3.8 8bit(thinking OFF) MLX mlx_lm.server 11436 依頼ごとに enable_thinking: false 指定する起動引数が無い(入力 15,550 トークンを処理できた) 依頼ごとに 12,000 程度(8,192 で書き切ったが実測最大 7,014)。起動引数 --max-tokens 1024 は依頼側の値で上書きされる 600秒で足りる(実測最長 397.2秒) サーバー使用約28.6GB、空き56%

この表は、11本を最後まで流せた5つのモデル・条件の全量です。「必要量」は、11本のうち「入力トークン + 出力トークン」が最も大きかった本の値です。

10-2. 注釈
10-3. 推奨設定を出せなかったもの

20260918-コーディング評価

0. ふゆきさん向けのまとめ

ローカルLLMに実際のコミットと同じ実装を書かせ、テストと検収で合否を測りました。小さな変更ならローカルに任せられます。落ちる原因はコードの理解力ではなく、ファイル全文を書き写すときの崩れです。

決めていただきたいこと: ①任せる範囲の線(上の目安で良いか) ②空白の変更だけで不合格にする基準を続けるか ③1トライ目をローカル、NG なら Haiku か Luna に回す運用を採るか。

1. 測った内容

過去の実コミット6本を題材に、Opus が要件と関係コードの全文を渡して発注し、モデルが変更後のファイルを全文で返し、Opus がテストとチェックリストで検収しました。NG は最大3回まで直させ、3回目も NG なら不合格です。

条件は Qwen3.8 NVFP4(思考なし/思考あり)、gpt-oss:120b(思考あり/思考なし)、Qwen3.8 8bit(思考なし)、参考として Claude Haiku です。テストはモデルに見せず、修正依頼には指摘と落ちたテスト名・例外だけを渡しました。

2. 結果のサマリ

下の表は測定した全量です。空欄は測っていません。

条件易1易2中1中2中3難1
NVFP4 思考なし2回目で合格不合格不合格3回目で合格2回目で合格不合格
NVFP4 思考あり2回目で合格不合格未測定未測定未測定未測定
gpt-oss 思考あり2回目で合格不合格未測定未測定未測定未測定
gpt-oss 思考なし1回目で合格不合格未測定未測定未測定未測定
8bit 思考なし1回目で合格1回目で合格不合格不合格(打ち切り)未測定未測定
Claude Haiku(参考)1回目で合格1回目で合格不合格保留(1回目NG)保留(1回目NG)3回目で合格

判定済み22本の内訳は、合格11本・不合格9本・保留2本です。

3. 時間と量の実測

下の表は、その題材を終えるまでの全トライの合計です(全量)。ローカルは出力トークン数、Haiku はサブエージェントの全体量(入力を含む)で、そのままでは比べられません。

条件題材トライ数合計秒トークン
NVFP4 思考なし易12152.411,438
NVFP4 思考なし易23498.133,355
NVFP4 思考なし中132,358.0109,021
NVFP4 思考なし中23291.620,415
NVFP4 思考なし中32137.99,214
NVFP4 思考なし難131,048.961,062
NVFP4 思考あり易12189.113,906
NVFP4 思考あり易23870.852,491
gpt-oss 思考あり易12176.711,869
gpt-oss 思考あり易23539.133,348
gpt-oss 思考なし易1192.16,251
gpt-oss 思考なし易23517.632,256
8bit 思考なし易11278.15,723
8bit 思考なし易21556.211,124
8bit 思考なし中13(3回目は打ち切り)6,499.672,554
8bit 思考なし中22697.313,941
Claude Haiku易1195.147,510
Claude Haiku易21154.362,947
Claude Haiku中11585.9140,865
Claude Haiku難13728.2335,862

返す量と時間の関係が最もはっきり出たのは 8bit です。易1(出力 5,723)が 278秒、中1(出力 36,272)が 2,062秒で、約6.3倍の出力に約7.4倍の時間がかかりました。

4. 落ちた原因

不合格9本の、最後のトライでの理由です(全量)。

条件・題材テスト理由
NVFP4 思考なし・易2動かずhub.py の字下げが空白1つずれ、読み込めない
NVFP4 思考なし・中1353/353頼んでいない空白の変更が約60か所
NVFP4 思考なし・難164/64行末コメントの前の空白2行が元に戻らない
NVFP4 思考あり・易2110/110続きの行の字下げを空白1つ減らす変更が約30行
gpt-oss 思考あり・易2109/110無関係な SQL の書き換えが1か所残り、表定義の改行も変更
gpt-oss 思考なし・易2動かず既存メソッド3つ(約150行)が回答から脱落
8bit 思考なし・中1353/353無関係な変数の書き換え(3回目は時間切れで打ち切り)
8bit 思考なし・中232/34→未送信判定の消し過ぎ、次のトライは見出しなしの形式崩れ
Claude Haiku・中1実行せず出力上限32,000トークンで回答が2つに分かれ、片方しか取り出せない

テストが全部通ったのに不合格になったのは4本(NVFP4 思考なしの中1・難1、NVFP4 思考ありの易2、8bit 思考なしの中1)です。いずれも要件外の書き換えが残ったためです。

5. 判定の基準と注意書き

頼んでいない変更は、動作に関係しない空白の変更でも NG としました。この厳しさが妥当かどうかは未決で、ふゆきさんのご判断を待っています。

6. Claude Haiku の参考結果

Haiku は Claude Code のサブエージェントで測りました(API からは測れないため)。

7. ローカルに任せられる範囲

実測から引いた目安です。判定は、渡すファイルのバイト数と返させる量だけで決まるため、誰でも同じに判定できます。

区分目安実測の裏づけ
ローカルに任せる渡すファイル合計 60KB 以下、返させる全文 1.2万トークン以下易1 25KB・易2 54KB・中2 28KB・中3 36KB で合格例あり。1回 60〜560秒
上位モデルに回す1ファイルが 100KB 超、または返させる全文が 3万トークン超中1 129KB・難1 102KB は全条件で不合格。1回 約12〜38分

8. 運用の案

9. 採点(重みつきの順位)

6本すべてを測れた条件が無いため、易1・易2 の2本がそろっている6条件だけで順位を出しました。重みは正確さ40%・手戻り30%・速度30%です。正確さは合格本数、手戻りは総トライ数、速度は2本の合計秒で、いずれも最良を100点として比べています。

順位条件合格トライ数合計秒総合
1Claude Haiku(参考)2/22249.3100.0
28bit 思考なし2/22834.379.0
3gpt-oss 思考なし1/24609.747.3
4NVFP4 思考なし1/25650.443.5
5gpt-oss 思考あり1/25715.842.4
6NVFP4 思考あり1/251,059.939.1

この順位は易1・易2 の2本だけの結果です。全6本での順位は、条件ごとに測った本数が違うため出していません。Haiku の利用料は、トークン量の内訳(入力と出力)を分けて測れていないため、金額は入れていません。

10. 未測定と残務

11. 記録の置き場所

この本文の数値は、上の記録ファイルから集計したものです。表はいずれも代表例ではなく、測定した全量です。